今観るにしては、いくらなんでも古すぎるな。セットのチープさや展開のトンデモさは言うに及ばず、オーバーラップ（ジワ～っと次のシーンに移り変わっていくやつ）がやたら多いし、カット頭と尻でいちいち役者を歩かせるのも正直ダルいし、カメラも頑なにカットを割りたがらない。それに何より、黒人の相棒の扱いがいくらなんでもひどすぎる。まあ時代が時代だから、その辺はしょうがないんだけど。
思うに、今になってこの映画を観返す意味は3つほど。東西冷戦の緊張感をなんとなーく感じること（当時は西側、東側という言葉がめちゃくちゃポピュラーだったのだ）と、きれいなねーちゃんたちを眺めて目の保養をすること（初代ボンドガールはウルスラ・アンドレス！）と、そして今は亡きショーン・コネリーの当時の姿をしのぶこと、ぐらいだろうか。
