カテリーナ

地上最大のショウのカテリーナのレビュー・感想・評価

地上最大のショウ(1952年製作の映画)
3.8
リングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカス

1953年 アカデミー作品賞に輝く
『猿の惑星』でお馴染みの顔
チャールトン・へストンがサーカス団の座長を熱演
数々のサーカスの曲芸をライブ感覚で味わえる 巨大な象の背中の美女や小人が
ユーモラスにピエロと絡む 時折挟み込まれる観客の顔 思い思いにポップコーンやアイスクリームを舐めながら 真剣な眼差しや寛いだ様子が 更にライブ感を高める 何よりその一人一人の表情が自然で如何にも楽しそうなのが良い

サーカス団の興行収入を上げる事しか眼中にない団長 が招き入れる新しい人気者 その人物に自分の立ち位置を奪われると躍起になる娘は団長に密かな恋心を抱くその勝気な娘に心を奪われるライバル この3人の恋のさや当ては後半に向けて二転三転して行き 気になるところ
いつの時代も自分の為に傷付き弱った
男性を放ってはおけない 母性の働きだ
女性の心情の揺れ動きがよく表れている
しかしその 恋のさや当ての火の粉が降りかかり嫉妬の塊となった裏切者が現金強奪の強行に出た結果 列車が横転する大惨事を引き起こす
今回は脇役だけどジェームズ・スチュワートがそれまで 抑えた演技で目立たなかった
がここから彼の真骨頂とも言える名演が光る 普段もピエロのメイクをして素顔を見せなかった 理由が明かされ 切ない過去を背負っていた事実が露呈する アメリカの良心を体現する彼らしい 選択が胸に響き
僅かな出番ながら引き際も余韻を残す

全てを呑み込んだエンディングのパレードは豪華絢爛 圧巻のクライマックスであった
カテリーナ

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