カテリーナさんの映画レビュー・感想・評価

カテリーナ

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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

原爆投下の場面は目の前で起こったような錯覚

ホワイトハウスでの
オッペンハイマーとトルーマン大統領との会話

「日本人は原爆を造った人を憎むのか?否、日本人が憎むのは
原爆を落とした人間だよ
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ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

4.0

アナ・トレントは
映画は虚構だと撮影時認識していたらしいが 流石に俳優がメイクしたフランケンシュタインの姿を見た時のアナ・トレントの驚きの表情を監督のビクトル・エリセは忘れられないと語る 切り取られた
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麦秋(1951年製作の映画)

3.8

淡島千景の可愛いこと

原節子の私を太陽のように照らす笑顔同様
『東京物語』で初めて彼女を見た時に
感じた天真爛漫さはこの作品でも貫かれていた
小津安二郎を辿る旅は同時に原節子の存在抜きでは語れ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

表と裏の顔

雪山の山荘に暮らす3人家族の
父親が家の前で倒れているのを
発見するのは11歳の息子ダニエル
父親は3階からの転落による事故死だと思われていたが 幾つかの不審な点から
母親に夫殺
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遠い夜明け(1987年製作の映画)

4.0

繰り返される暗黒の歴史

アパルトヘイトに対して自由な理想社会を訴える 黒人運動家
スティーブ・ビコ
南アフリカと聞くと
真っ先に南アフリカ共和国のマンデラ大統領が思い出されるが
まだ私の知ら
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金融腐蝕列島 〔呪縛〕(1999年製作の映画)

3.8

いにしえの根津甚八そして、三浦春馬

汚職に塗れた上層部の役員を総辞職させ
やり手の中堅行員4人が銀行を立て直そうと疾走する

保守的で頭の固い年寄りを追い越し
若さとバイタリティで再生に導く
企画本
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.9

皆んな大好きマッコール

前作の2本とも必殺仕事人のマッコールは善良な市民を陰ながら見守り人知れず窮地を救っていたが
今作では 命を救われたこの街の医師に恩義を感じ
放火や恐喝によって
静かに暮
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

不協和音な音楽が心地良い

ヨルゴス・ランティモス監督作品の中で
一番好きかもしれない
初めて見る外の世界に心躍らせる
ベラの心情を映すような
旅先の空の色 白色にパステルの色を滲ませた雲の何
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Pearl パール(2022年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

ミア・ゴスの本気度

パールの願いはただこの田舎から出て
行きたかっただけなの
その手段としてオーデションに合格して
女優として全国をまわること
その事に拘泥して狂ってしまった

社会的倫理
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ワイルド・スピード/ファイヤーブースト(2023年製作の映画)

3.2

思ってたのと違う

良い意味で違っていた
荒唐無稽なのは期待通りだったが
終盤の危機一髪に更に被せてくる
絶体絶命のドムとリトルB
今までだったら結末は安心して見てられた
のに こんな展開が
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

木漏れ日
〜木々の葉が風で揺れるたびに光と影が漏れる様〜
この映画の最後に素晴らしい撮影の
木漏れ日の揺らぎを映しながら
日本語で説明される
ドイツ人の監督が日本の独特な自然の味わいを映画の中
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市子(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

机君が頑張ってた!

ぐっさんとCMに出ていた
杉咲花はそこにはいなかった
代わりに大人の女性に成長していた杉咲花がいた
特に動画で見た舞台挨拶での彼女の
自然体なしとやかさと知的な雰囲気に
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

山崎貴クオリティ

確かにゴジラの造形は怖かった
彷徨し怒りを露わにする彼に
「何故産まれてきたのか」
という疑問が沸々と頭の中に渦巻く
『シン・ゴジラ』の時のほうが顕著だったが 東京の街を破
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(2023年製作の映画)

4.1

「短距離走のように駆け抜けて欲しい」
北野武監督からの言葉どおり
加瀬亮の織田信長役の尋常じゃない弾けた芝居が『アウトレイジ』以上に狂ってて嬉しくてニヤニヤが止まらなかった
織田信長に責められてお城か
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ほかげ(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

『ほかげ』は戦争が終わり生き残った人々を描く
登場する人物に名前は無い
夫と子供を戦争で失い 壊れかけた家で
身体を売って暮らしている女
空襲で家族を亡くし盗みを働らく少年
そして元教師の帰還兵
後半
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グリース(1978年製作の映画)

3.8

豊富なUnextのラインナップ

公開当時は高校生くらいだったかな?
何人かのクラスメートと電車に乗って
見に行った 
「オリビアが細いの〜」と本編そっちのけでひたすらオリビアのプロポーションに
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ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

魂の拳が炸裂する

水色の空を見上げながらぼんやりと考えた
愛する人を失い その忘れ形見も奪われた
その喪失感はどれほどのものなんだろう 最早彼の孤独を測る入れ物は存在しないだろう
アバンタイト
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ある男(2022年製作の映画)

3.8

丁寧に丹念に作られた良作


小説は未読だが
まるで小説を読むような映画だった

一枚の絵画を映し出すカメラ
男の後ろ姿だ
その向こうに全く同じ姿の男が
少し離れて描かれている
まるで鏡に
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川っぺりムコリッタ(2021年製作の映画)

4.0

荻上直子の作品は見るまでが長い
何故ならば、作品が重いから それは、重量級 現実の厳しさを突きつけられた後
どうしようも無さに打ちひしがれる
それが分かってるから億劫になる
でもその厳しさの中に
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福田村事件(2023年製作の映画)

5.0

「朝鮮人なら殺してもいいのか」

ドキュメンタリーを撮り続ける 森監督が
初めてドキュメンタリー映画では無い
今作は関東大震災後の福田村事件から100年目の2023年の今年に公開
偶然にも私は福田村事
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バービー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

バーベンハイマーって言葉?嫌い

アメリカ本国の大ヒットが
我が国日本にも影響を及ぼすのだと
思い知った
平日の昼間にも関わらず
夏休みである事も手伝って
ほぼ満席の状態
私の両脇と前に
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バッドガイズ(2022年製作の映画)

4.0

予告編で見つけた私の笑いのツボ
ここで疑問点をひとつ
キツネの知事役のザジー・ビーツが
KINENOTOのキャスト一覧から外されてるのは何故?
Wikipediaでも他のサイトでもザジーの名前を
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死ぬまでにしたい10のこと(2003年製作の映画)

4.0

お涙頂戴作品とは一線を画す

ヒロインのアンの母親役として懐かしいデボラ・ハリー 相変わらず美しいし少し憂いを秘めた感じがとても良い
自分が逝った後も悲しまずにいて欲しいと子供の為に誕生日に向けてテ
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クエンティン・タランティーノ 映画に愛された男(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

この作品だけは外せない
『パルプフィクション』で本当の意味で映画の面白さを教えてもらい、『ジャンゴ』で最高のカタルシスを味わい 『レザボア・ドッグス』では出演者が叔父さんでカッコ悪くてもカッコいいOP
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

通常より若干お高い料金をわざわざ払って
鑑賞するには理由があるが 毎回IMAXの
予告編にワクワクする
「現実を超えた映像‥」の声を聞くたびに
グゥイーンという楽器の音色に、
キンピカのIM
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.7

永野芽郁演じるしーちゃんは
小学生の頃からの親友
マリコが亡くなったことを
定食屋のテレビのニュースで知る
乱れたポニーテールシワだらけの
ワイシャツを直そうともせずガニ股で
ラーメンを啜る手が止まる
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

-

皆の感想が聞きたくて劇場へ急ぐ

たった一枚のポスターしか公開せず
ベールに包まれた宮崎駿の新作
ネット上で予想や毀誉褒貶の波に揉まれながら私はこの作品を見て何を思うのだろう
また、他の鑑賞した
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

Dolby atmosでの鑑賞は諦めて
時間の都合で仕方なく字幕版で鑑賞
音楽の力を信じてるので泣く泣く諦めた
でも視界いっぱいに広がるでっかいスクリーンのど真ん中でリラックスして見ることができた
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

3.5

前作『スパイダーマン:スパイダーバース』があんまりノレなかっただけに、
もう、追わなくてもいいかと思っていた

うっかり予告編を見てしまい 
映像の凄さよりも
主役のマイルスがひとり反逆を起こすスト
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.1

ケイト・ブランシェットの
ドイツ語やオーケストラの指揮をほぼ完璧にこなしたりと、ストイックね女優魂は大したものだ
(偉そうな私)彼女が素晴らしい女優であることは前から知ってたので新しい驚きは
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グッバイ・クルエル・ワールド(2022年製作の映画)

3.5

誰かさんのテイストでコーティングされてるけど最後まで観て(後半くらい)
『GONIN』のように5人それぞれに
抱えた傷や焦燥思い通りにいかなさなどの
センチメンタル入ってるかなーっと考えた
(石井隆監
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別れる決心(2022年製作の映画)

2.9

タン・ウェイは『ラスト・コーション』
で悲劇的ヒロインが嵌ってた
性の奴隷みたいな濡れ場で余計に
少女のような顔が乗っかった
艶のある肢体のアンバランスさに
心震えた
が、

同類の作品の
『氷の微笑
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怪物(2023年製作の映画)

5.0

是枝裕和➕坂元裕二のケミストリー

Sankei newsの記者会見での彼の言葉に
タクシーの中で受信したジョン・キャメロン・ミッチェルからのお祝いのメッセージを読んで嬉しくて涙が出たと言っていた
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チェイサー(2008年製作の映画)

4.8

ハ・ジョンウとの衝撃の出逢いは
この作品からだった
あまりにも凄い映画だったので
鑑賞後直ぐにはこの気持ちを文章に
する事がとてもじゃないけど
無理だった

私の語彙力を上回る衝撃

普通のそこら辺の
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女神の継承(2021年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

受諾式は失敗し、またニムはマックが関与していないことに気付くが、それは遅すぎた。式典の後、ミンの状態は悪化し、彼女はスタッフのカメラでノイを殴打した後に逃げ出し、そのまま失踪する。 1か月後、彼女は祖>>続きを読む

恋は光(2022年製作の映画)

3.1

恋の定義をめぐって
喧々諤々する映画
映画工房でお馴染み映画解説者の中井君が
Twitterで暫くの間絶賛し皆に鑑賞を呼びかけていたので少し期待してしまったのが
いけなかったか、私の悪い癖

中井君の
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