この当時のハリウッドにありがちな白人によるアジア人メイク。エドGは面影が残りまくりだが、ヒロインのロレッタヤングはもはや芸術の粋に達していて、誰だか分からない😂。拍手を送りたい👏。

暗殺を担っている一族の若者が、親友を殺すこととなる。親友は幼い娘を、この若者の妻になるように遺言を残すってな凄い話😅。

作り込まれた映像に魅入る。
最後の「ゔぉ〜〜ん🫴🤚」には笑ってしまった。ひとつ飛び越えて面白かった🤣。

「天晴れウォング（原題：The Hatchet Man）」（1932年）は、プレコード期のギャング映画の一つである。舞台はサンフランシスコのチャイナタウン。主人公ウォング・ロー・ゲットは、古くからの掟に従い裏社会の「処刑人（ハチェットマン）」として働いている。彼は忠誠と義理を重んじる男で、血の掟に縛られながらも、友情と愛の間で揺れる。

【↓以下ネタバレがございます↓】

物語は、彼が幼なじみを殺さねばならなくなったことから始まる。その後、亡き友の娘トヨ・サンを育て、やがて彼女への感情が愛情へと変わっていく。しかし、時代は移り変わり、西洋文化の流入とともにチャイナタウンの伝統も揺らいでいく。ウォングは変化する世界の中で、自らの信念と生き方を問われることになる。

主演はエドワード・G・ロビンソン、共演はロレッタ・ヤング。プレコード期らしい奔放さと陰鬱さに満ちた人間ドラマである。

ウォング（エドワード・G・ロビンソン）と暗殺をした幼なじみの娘（ロレッタ・ヤング）との年齢差は見た目ぐらいしかわからないけど、（元から主演俳優は年齢不詳の老け顔ではあるが）６歳の段階で遺言としてウォングに嫁がせようとする余りにも無茶苦茶な社会的背景が、因習文化として根強くあるというのは、女性から見れば恐怖でしかないかと思う。

トング（Tong）同士の争いを同族同志の抗争として個人的に捉えてはいるが、本作はチャイナタウンにおける派閥抗争よりも男女間に重きを置いたため深掘りしているわけではないが、作品として良い悪いと言う判断で見ないようにはしなければならない。最後の最後はノワールよろしくストーリーのオチとして効いていた。ここではラストへの詳細は言及をしないが、それにしてもトヨ（ロレッタ・ヤング）は、親父が殺されたのを知っていたら彼女はどう反応するのだろうか。ウォングを演じた主演のエドワード・G・ロビンソンは、娯楽映画に徹したためなのか？ 演技力がありながらアカデミー賞にもノミネートもされずに無冠の帝王のような感じもする。

製作時期はプレコード映画であったため、歴史的背景から学ぶべき点は少なくない。また、白人俳優が東洋人役を演じる点は当時のハリウッドの慣習を反映しており、ロレッタ・ヤングやレスリー・フェントンが東洋人のステレオタイプとして吊り目のメイキャップには失笑を禁じ得なかった。そして、本作から伝えたい意味合いとは遠く暴論になるかもしれないが、この演出から鑑みれば、どこか今日にみられる右傾化や人種的マイノリティをめぐる議論の手がかりとして、やがて正体が剥がされるであろう化粧で覆われたレトリックとして捉えることもできるのではないだろうか。

当時のチャイナタウンにおける移民問題については、1882年の中国人排斥法以降、移民制限が厳しく女性の入国が少なく、男性中心のコミュニティでトング組織が保護や犯罪を担っていた背景がある。トング戦争はこうした移民の孤立と派閥争いが原因で、1900年代初頭に頻発し、映画の時代設定である1910年代頃のサンフランシスコで現実味を帯びている。本作の伝統対近代のテーマに絡んでいるが、この点はプレコード時代ではありながら、過度に強調はされていないようである。

エドワード・G・ロビンソンの眼が凄い