カルダモン

アイデンティティーのカルダモンのレビュー・感想・評価

アイデンティティー(2003年製作の映画)
4.6
降り止まぬ豪雨の中、水没した道路や車の事故によって、モーテルに続々と集まってくる個性強めな人たち。まるで見えない力に押されるように、あるいは吸い寄せられるように、その場を動くことができない。雨は延々と止まない。

90分とは思えない充実度。複雑な物語と複数の登場人物にもかかわらず、見事な語りの配分のおかげでスルスルと難なく頭に入ってくるのだが、この映画の面白さはネタバレと直結するので何も言えない。〇〇系のストーリーとかさえも言えないand言いたい感じ、歯痒い!

とりあえずジョン・キューザックとレイ・リオッタのイチャイチャ感は最高。もっと見ていたい。
夜の雨に濡れたモーテルのビジュアルも魅力的でした。クラシックなネオンサインとか、アメリカに行ったら一度はこういうところに泊まってみたい憧れがありますね。モロに『サイコ』のベイツモーテルな感じ。昨晩の東京は大雨が降ったのですが、そんな雨音をBGMにして映画を観ていたら臨場感が段違いで楽しかった。