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爽春のmingoのレビュー・感想・評価

爽春(1968年製作の映画)
4.2
傑作家族ドラマ!小津アップデート版「暖春」も良かったけど本作はいい年こいて「絶好だー!」と殴り合いの大喧嘩をする有島一郎と山形勲のラストの仲直り照れ隠し握手で普段手の届かない胸あたりが「So春」した。「惜春」と合わせて3本セットでDVD発売お願いしますよ…松竹ホームドラマ特集思った以上に良かった…
暖春では未婚女性を演じていた岩下志麻だが本作ではついに不倫にまで発展している、前作から一年後の製作なのに時代は加速していたことが想起される。浮気相手の滝田裕介の昼休みランチ忘れる感じとか女性への扱い、今の金がある40代独身男性っぽくてゲロが出そうになった…大っ嫌い!タイプライターアルバイトの生田悦子に「僕の情報網は凄いんです」とイキったかと思えば女性一人旅の旅先までストーキング長崎は天草へエスコート竹脇無我が振り切りすぎて気持ち悪さ最高!酔っ払って行き違いで有島と山形それぞれ逆の家に泊まる演出が特に最高。話したりコミュニケーションすること以外で見えてくる相手のバックグラウンド。有島が「おまえこんなところで独りで寝てるのか…」山形勲の寂しさを考えたらじぶんまで寂しくなって一人で映画見てる場合ちゃうってなった…そこで物語の母性的役割の森光子が機能する…よく出来ている…
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