こたつむり

L.A.コンフィデンシャルのこたつむりのレビュー・感想・評価

L.A.コンフィデンシャル(1997年製作の映画)
4.1
煌びやかな街の裏で蠢く欲望。そして、暴力。
50年代のロサンゼルスを舞台に、裏社会の闘争や警察内部の軋轢を描きながら、男たちの信念とプライドを炙り出した傑作サスペンス。

公開当時、劇場で鑑賞したのですが、情けないことに睡魔と闘った記憶しか残りませんでした。だから、今回、リベンジの気持ちで臨んだのです。

そしたらですね。いやぁ、ムチャクチャに面白いじゃないですか。惚れた!痺れた!憧れた!ってなくらいに格好良い男たちの物語にビバ!興奮!じゃないですか。

――ある一人の男は。
父親の背中を追うために自分の正義を貫きます。そこに一切の妥協はありません。人から見たら堅物と言われて煙たがれるのでしょう。それでも己の正義を曲げないんです。真っすぐに上を見続けるのです。うは、やべ、惚れる。

――もう一人の男は。
女性への暴力を絶対に許しません。そのためならば、全ての事象を投げ捨てられる信念があります。だけど、その信念も揺らぐことがあるのですな。女性を愛してしまった時。思わず感情が昂って。グラグラと。うは、やべ、沁みる。

――そして、最後の一人は。
仕事はあくまでも金のため、華やかな世界で生きるために利用するものです。つまり、欲望に忠実なのです。だから、他人の正義とか関係ないのですね。自分が上手く立ち回れれば良いのです。うは。やべ。…ってあれ?この人、格好良いの?

でも、実は。彼が主人公なのです。クレジットの一番上に名前が出てくるんです。保身が強く、欲に塗れた彼が、何故、主人公なのか。其処にこの物語の格好良さが詰まっているんです。痺れちゃうんです。

いや、もうね。男臭い物語にクラクラしますね。最高ですよ。ただ、その反動で、過去の自分の鑑賞眼の無さに呆れてしまいますな。というか、今でもそれは変わっていないのかなぁ…。夕陽が沁みるなぁ…。

まあ、でも。
自己弁護じゃあないですけどね。固有名詞が多く。主要登場人物たちの名前と顔が見分けづらく。更には心情を浮かび上がらせるためにセリフで語るのではなく、表情と行動から読み解いていく…という“違いが判る”大人向けの作品ですからね。うん。まだまだ若輩者だった僕にはハードルが高かったんですな。

…あ。やばい。気付けば結構な量の文章を書いていました…自己弁護している場合じゃないです…が、まだまだ書き足りませぬ。あー。こんな作品には滅多に出会えませんよ。ということで、過剰な暴力表現に抵抗を感じない人ならば、強烈にお薦めいたします。あと、本作もTSUTAYA発掘良品ですね。相変わらずの安定ぶり。流石です。