円柱野郎

オーケストラ!の円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

オーケストラ!(2009年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

フランス映画だけど、ロシアの人たちが主人公。
いわばフランスから見たロシア人観を描いているのだけど、細かいリアリティは無くてもその辺がコメディとして描いているので受け入れられます。
というかネタが好みで結構クスッとしてしまうw
ロシアマフィアのドタバタに、未だに共産主義に夢を見る元KGBがいたり、ユダヤ人は金儲けのことばかり、スラブの人たちは遅刻が礼儀(という言い訳)とかね。

そして終盤はドラマとして纏めてくる上に、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を上手く生かして一気に盛り上げてくる音楽の展開が見事。
指揮者の主人公とヴァイオリン・ソリストとの視線のやり取り。
これが過去に繋がって…の回想シーンは、極めてベタなのによく出来てました。
というか、中盤までは主人公の生き別れの子供っぽく見せて、実はソ連時代のユダヤ迫害のことを描いていたというのは予想外だったし、ドラマとして深みが出ていて良かったです。
円柱野郎

円柱野郎