おおさこ

スピードのおおさこのレビュー・感想・評価

スピード(1994年製作の映画)
3.5
〝史上もっとも頼りがいのある免停ドライバー〟

ポール・バーホーベンと共にオランダからやって来た撮影監督ヤン・デ・ポンの1994年の監督デビュー作。のちに『ツイスター』や『スピード2』の監督も務めています。撮影監督としては『ダイハード』『ブラックレイン』『氷の微笑』に携わっています。

公開当時、中学生だった僕はあまりの面白さにその後数週間に渡り、この映画を頭の中で無限ループで再生し続ける事になりました。
まず、キアヌ・リーヴスがめちゃくちゃカッコ良い!!あのチノパン、白T、ネルシャツの着こなしに憧れました。大概の人が、ただのボウズになり兼ねないベリーショートもカッコ良かったー。あの頃はキアヌが太りやすく、休日は路肩に座り込んではぼっちランチを愛する人だとは、知る由もありませんでした。
サンドラ・ブロックもまたかわゆす。当時は『デモリッションマン』に出てた人だなぁーくらいの認識でした。けど、この映画の気立ての良い姉ちゃんキャラと『あなたが寝てる間に...』のロマンチストかつ気立てが良い姉ちゃんキャラにすっかりヤられてしまいました。
ジェフ・ダニエルズも出てますねー。その後『ジム・キャリーはMr.ダマー』で認識するに至りました。フィルモグラフィー見るとこの時点でかなりのベテランさんですね、すみません。
デニス・ホッパーも瞳孔開きっぱなしの鬼気迫る演技で見事な悪役ぶりでアッパレです。

『新幹線大爆破』が元ネタになってると言われてますが、こちらは時速80キロ以下にスピードを落とすと爆発してしまうバスの乗客を、無事に救い出す事が出来るのか・・・と言うお話。キアヌがSWAT隊員で、サンドラがひょんな事からバスを運転する事になる人。けど、サンドラさんこの時免停中・・・。しかも、スピード違反で・・・頼りがいがあるじゃないですか!
あのベビーカーを弾いてしまった瞬間はマジでビビりました。いやー、心臓に悪い。息もつかせぬ展開でグイグイ突き進むんですが、幾らなんでも15メートルジャンプってどうなんですかね?今観ると少し気になってしまいました。
そして、ジェフ・ダニエルズよ!なんで爆弾犯の家にそんなに迂闊に入り込む。短気は損気ですよ。
終盤の電車脱線シーンは何かミニチュアぽいですね。うーーん、こちらはCGより味があって好感度大です。飛行機大爆発もどうみても、実際にまるまる1機ブッ飛ばしてる!!凄い迫力で景気も良い。やっぱりフィクションだからこそリアルを散りばめて欲しい。最近は『マッドマックス』みたいにリアル志向への揺り戻しが目立つけど、この波どんどん続いて欲しいものです。
もう一つ気になったのは、電車の件いる??乗り物はバスだけにしといた方がスマートだったんじゃないでしょうか?『スピード2』の豪華客船に比べたらマシですが。あちらはスピードと銘打ちながら全然速そうに見えないと言う・・・主役のヒゲ面の人の消えて行くスピードは速かったですが。

異常な状況下で結ばれた男女は長続きしないとか、あの状況において軽口を叩き合うキアヌとサンドラ。ああ言うライトな感じ良いですね。今回観直してまたまた好きになりました。
リメイクしてくれませんかねー?ただし、エクストリームスポーツの凄腕とかの新設定は要りませぬ。