PikKa

コンドルのPikKaのレビュー・感想・評価

コンドル(1975年製作の映画)
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世界中の言語で書かれた様々な本を読む、
“読書” が仕事の男の正体はコードネーム「コンドル」と呼ばれるCIAスタッフ。
このコンドルを演じるのがロバート・レッドフォード。

目立たず日陰的な仕事をしているコンドルたちのチームが突然何者かに襲われる。
心当たりがない中、ほぼ孤立無援な心許ない状態で真相を追求しようとするコンドル。

真の裏切り者は誰なのか-

CIAというとスパイなど第一線の現場に出るものをスリリングに描いた作品が多い中、本作のコンドルたちはスパイなどの立場ではないため基本的に大掛かりなことはしない、いわゆる内勤者の存在。

世界の様々な言語で書かれた本をひたすら読んで、国家やスパイなどに関する情報を分析していくという職業設定が斬新で興味がわく。

そんな職業で表立って目立たない存在だからこそ、本人たちも知らぬうちに陰謀に巻き込まれ狙われる底知れぬ恐怖と不安、誰が本当のことを言っているのかという疑心暗鬼な心うちが伝わってきて観ている最中ずっとハラハラしてしまった。

特に派手な演出などはないものの、
巨大な陰謀に心身ともに追い詰められていく状況がじっくり描き出されていて面白い。

70年前半に作られた作品だけあって
映し出される人や物に時代を感じる。
この時代の映画の雰囲気が好き。

そして何よりもレッドフォードのカッコよさ、佇まいに見惚れる。
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