Fitzcarraldo

夢を生きた男 ザ・ベーブのFitzcarraldoのレビュー・感想・評価

夢を生きた男 ザ・ベーブ(1991年製作の映画)
2.6
幼き頃より悪しき怪童で両親すら手に負えず、7歳でセント・メアリー少年工業学校という全寮制の矯正学校兼孤児院に送られるGeorge Herman Ruth, Jr.。

悪童ぶりが全く描かれず、いきなり父親が施設へ連れて行くところから始まる。

両親との関係性も、どんな生活をしていたかも全く描かれないため、ルースという人間の本質が見えてこない。

単に「手に負えない」という父親のセリフ一言で片付けるには乱暴すぎるのでは…。

この部分が後の人格形成に大きな影響を及ぼすのだから。そこを丁寧に描くべき。

結局ルースのことはこの映画を見てもよくわからない。伝説や逸話を単に並べてるようにも思える。事実に基づくというテロップがオープニングに入るが…

ルースを野生児のような知能低い感じに描いているのも何か気になるのだが…これもパブリックイメージをそのままなぞってるような短絡的な印象を受ける。


しかしルースを演じたJohn Goodmanは素晴らしい。まさに"Babe"(赤ちゃん)という愛称がピタリと来る純真さを見せてくれる。
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