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シャッター アイランドのぜんのレビュー・感想・評価

シャッター アイランド(2009年製作の映画)
3.8
【精神障害犯罪者が収容された孤島の真実とは】

監督:マーティン・スコセッシ
主演:レオナルド・ディカプリオ
公開:2010年

『ディパーテッド』など現在まで6度のタッグを組んでいる二人。
伏線が随所に散りばめられた本格的なサスペンス映画です。

*あらすじ*
1954年アメリカ。
精神障害を持つ犯罪者たちが収容された孤島があった。
連邦保安官のテディ(レオナルド・ディカプリオ)は相棒のチャック(マーク・ラファロ)とある捜査のために足を踏み入れた。

孤島の精神病院からある一人の女性レイチェルが行方不明になったのだった。

テディは彼女の捜査を進めていくなかで
驚愕の事実に近づいていく。

*総評*
興味はありつつもなかなか観る機会がなかった作品。
予告やキャッチコピーで謎解きを押し出していたので、散りばめられた伏線を探しながら鑑賞しました。

謎解きが押し出されていますが、
主人公の人間ドラマに注目したい。

人間誰しも悲しい経験や辛い記憶を持っていると思う。
その現実を受け入れることから逃避してしまうこともあるだろう。
その悲しさや辛さが強いものであるなら尚更である。

精神病患者の中には発作や妄想で悩んでしまうといった症状がある。
治療できるものなら治療して楽になりたい。
本作で話に出てくる「ロボトミー手術」もその解決法の一つである。

治療法としては頭蓋骨に穴を開け、脳の前頭葉の一部を切除することで症状を改善するというものである。
ノーベル賞も受賞している外科的治療法であるが非人道的行為であるとして批判も多い。

感情を排除してでも過去の苦しみを排除していきるか。
辛い過去も受け入れてでも生きていくのか。

主人公の最後のセリフは私たちへの問いかけなのかもしれません。

集中してゆっくり観れるときに観ることをオススメします。
伏線に注目して2回目を観たくなる作品です。

タイトルにも注目です。
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