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きみに読む物語のぜんのレビュー・感想・評価

きみに読む物語(2004年製作の映画)
4.0
【あなたは誰と歳を重ねていきたいか】

監督:ニック・カサヴェテス
原作:ニコラス・スパークス
原題:『The Notebook』

原作は作者ニコラス・スパークスの妻の
祖父母の実話に基づく物語みたいです。
邦題も作品の内容が伝わって秀逸です。

主演は『ラ・ラ・ランド』で有名な
ライアン・ゴズリング。
そして、『アバウト・タイム』でも有名な
レイチェル・マクアダムス。

日本でも興業収入15億円。
恋愛映画の金字塔とも言える作品です。

*あらすじ*

物語は認知症の老婦人に老夫が
ある物語を読み聞かせるところから
始まる。

材木屋で働く貧乏な男ノア
都会育ちで裕福な家庭に生まれたアリー

身分が違う二人は
1940年夏。アメリカ南部の町で出会う。

最初はノアの一目惚れだったが、
ノアのアプローチと人柄に惹かれ、
真夜中の道路の真ん中で二人に
愛が芽生える。

お互いに運命の人と思える相手。
だが、二人には身分の格差という
高い壁があった。

二人の恋は成就するのだろうか。

*総評*

身分の格差がありながらも、
恋に落ちてしまった二人。
自分の気持ちに従うことの大切さ。
そして自分の気持ちに従わず、
無難な選択をすることで
傷ついてしまう人間がいるということ。
何が大切なことか考えさせられました。

一人の人間を命がけで愛すること。
命をかけて愛する相手がいること。
一緒にいると自分らしくいられること。
そういう関係になれる人がいれば
人生は輝くのだろう。

また、ノアが久しぶりに会った
アリーに対して言った言葉が
印象的でした。

「うまくやるのは難しい。

努力が必要だ。でも俺は努力したい。

ずっと君が欲しいから。一緒にいたいから。」

相手のために自分の考えを押し付けず
歩み寄ることが長く良い関係を築くために
大切なことなのかもしれません。

湖でボートに乗って二人で白鳥の群れのなかを
漕いでいくシーン。
真夜中の道路でビリー・ホリデイの名曲
『I'll Be Seeing You』がかかる中
踊るシーン。
美しくて素敵な映像でした。


「1つだけ他の誰にも負けなかったことがある。
1人の女性を全身全霊で愛したことだ。
私にはそれで十分だ。」
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