けんたろう

私は二歳のけんたろうのレビュー・感想・評価

私は二歳(1962年製作の映画)
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僕は二十二歳。


お母さん(山本富士子)の顔面に満遍なく溢れる母性がまあ堪らなくて、恥ずかしながら、その無条件の愛情にうつつを抜かしてしまった。すると、あろうことか、左下顎の親知らずが調子に乗って疼いてきやがったではないか。
仕方がないから、とりあえず近所の歯科医院だのクリニックだのを調べてみる。が、なんと、どこもお休み中。歯が痛くてすっかり忘れていたが、そういえばもう年の暮れじゃねぇか❗️
親知らずテメェ❗️年末年始を狙ってきやがったなコノヤロウ❗️


…関係ない話は置いておいて。
坊や目線で語られる、母と父、嫁と姑、女と男のそれぞれの格闘が面白かった。その中で見えてくる人と人との繋がりには、やっぱり心に響くものがある。坊やは月に常世を見たのかしら。

醜い人間達の美しさが垣間見える作品でございました。