滝和也

仮面ライダー対じごく大使の滝和也のレビュー・感想・評価

仮面ライダー対じごく大使(1972年製作の映画)
3.4
童心に帰ること、
何故かは考えず
楽しむ事…。

仮面ライダーオリジナル劇場版第二作。1号ライダー本郷猛、藤岡弘、の活躍を見たければこれだ!

今年の冬のライダー映画は好評の様ですね。平成ライダー勢揃いはやはり楽しい。そんな中、この名前を使っているのに最近ライダーレビューしてませんでしたのでこちらを。

立花レーシングクラブの面々は、本郷、滝の二大レーサーを要しロードレースに出場していた。だが彼らを狙うショッカー日本支部地獄大使は、彼らを荒野に誘導しヘリから爆撃。既の所で辛くも逃れた二人は地獄大使の新たな計画を知る。富士山頂上にスーパーエネルギー光線の発射基地を設置し、東京を攻撃する計画をつぶすため、ライダーは敵基地へ向かう!

朝霧高原、富士山へ大ロケーションを敢行した本作は、仮面ライダーのアクションを重視した作品であり、活躍中だった新1号の魅力を最大限に発揮させるべく作られたと思われます。

ロードレースのヘリを使用した爆撃シーンや俯瞰の映像。新サイクロンによるサイギャング率いるショッカーバイク部隊との戦い、馬に騎乗した1号とセミミンガ率いるショッカー騎馬隊との死闘。雪が残る富士山での怪人軍団との斜面を使った格闘とアクション盛りだくさんで見せてくれます。予算も少ない中、映画館に来てくれた子供たちを楽しませるべく、身体を張った大野剣友会の皆さん、主人公たちの頑張りが見所ですね。CGも何もない時代ですから身体を張ったアクションしかないわけです。当時はそれが楽しかったですし、トランポリンアクションからのライダーキックの方が返って説得力があったりします(^^)

残念ながらこの作品、2号ライダー、一文字隼人の客演はありません。この時期はまだ早かったかな、この後TVではショッカーの紀伊半島攻略作戦、VSモスキュラス、シオマネキング戦まで登場しません。他作品で引っ張りだこになってましたから、致し方ないかもですね。

ただ変わって滝和也が相棒として頑張ります(笑) ヘリ操縦、生身のアクションと千葉真一の弟さんだけありますので。

敵怪人はカミキリキッド。カミキリの怪人ですね。こちらは映画用怪人として作成されたのですが、ある事情で先にTVに出ちゃったと言うちょっと可哀相な怪人。カッコいいんですけどね。前作のザンジオーも出ます。

まあツッコミどころは山ほどありますが、そこはライダーファンなら当たり前。1号ライダーの活躍を楽しんでほしいですね。ちなみにライダーが閉じ込められて脱出するのに理由などいりません。後のストロンガーでは、どうやって脱出した?と聞かれ、そんな事俺が知るか!と答えるシーンがありますから。豪快極まりない展開こそ、初期7人ライダーの持ち味です(笑)。

そう子供の頃、気にしなかったはず、当時の子供たちに向けたファンタジーですし。子供さんと一緒に童心に帰って、見てください(^^)
滝和也

滝和也