滝和也

うる星やつら 完結篇の滝和也のレビュー・感想・評価

うる星やつら 完結篇(1988年製作の映画)
4.0
好きだ!何故
その一言が
言えないっちゃ…

スラップスティック&
ラブコメディの第一人者
高橋留美子先生の
渾身の最終回…(T_T)

「うる星やつら 完結編」

80s傑作選150本目記念に好きなアニメを(笑)
うる星やつら第34巻を一巻分使い、作成された最終フェーズを映画化した珠玉のラブストーリーです。高橋留美子先生の才能溢れたストーリー通りの展開で作成されています。

ラムは闇に囚われる夢を見た。あたるに相談するがいつも通りで聞いてくれない。だが不穏な気配を感じたサクラ、錯乱坊の占いは同じく闇の危険が迫っているものだった。ラムはその頃、冷凍睡眠から目覚めた曾祖父さんが闇の国のウパに騙され女の子が生まれたら嫁にもらうという約束をした事を曾祖父さんとウパから聞く…。ラムが地球にもどった日、闇の国から許嫁を名乗るルパがやって来る…豚にひかれて(笑)

これ最初見た時に…ほぼすべて原作のまんまだと感じて…何かあれ?って感じで。うる星やつらのテレビアニメは必ず膨らましが無理やりでもあったからでしょうか。一話30分は镸いですからね。ただ今回、見てみてこれは改変しようがないわ…と。高橋留美子さんの思いがつまり過ぎていますからね。しかも完璧。ぽっと出の出崎監督が直してよいわけないですからね。面倒私設軍の活躍とメガネの存在くらいですか、足されたのは。

ラムに許嫁が現れ、攫われ、あたる&弁天、お雪、ラン、レイ、面倒が助けに行く…この辺りは高橋留美子先生が絶賛したオンリー・ユーのあたるとラムが入れ替わったパターン。またラブコメであり、ラムとあたるのラブストーリーであるところにこだわる先生は二人の鏡となるキャラクターを創造して絡ませてきてます。

鈍感バカの意地っ張りルバ&脅してでもルバがほしい幼馴染カルラのカップルは大いにラストフェーズを盛り上げてくれました(^_^)カルラがあたるを伴い結婚式場へ突っ込んでいくあたりの爆走ぶりはスラップスティックギャグの第一人者の先生の独壇場です。

こっからもう一捻りあるのが、最終回。ラムとあたるの本気。愛を確かめ合う展開に思わぬ涙が…。鬼族ここ一番の勝負、二人の出会いである地球をかけた鬼ごっこが…。好きだといえば捕まってあげる条件付きで…。この展開の巧みさが…。

言わないあたるの本気とラムの思いが重なるラストが演出含めあまりにうつくしく、涙が出てしまう…。その言葉が如何に重く大事か…。あぁ…好きなものが困難を超え、愛し合いことの素晴らしさ…。ちょっとわかりますからね…大分苦労しましたし…自分も。

この作品に関しては原作の力がほとんどでうる星やつらの映画他作品と違います。1月からリメイク再開のシーズンラストは多分これのはず。ポスターにいちゃいましたからね、ルバとカルラ…。もともと原作どおりの今回のリメイクはどうなるのか…大丈夫か…全く同じかと興味が湧く所です。やっぱり青春時代にみた映画、漫画やアニメは変わらず懐かしく楽しい…。80年代の作品、あまり人気ないですが、書き続けていきます(^_^)
滝和也

滝和也