脳の記憶・知覚をアウトプットする実験中、偶然に「死の瞬間」を記録してしまう
その臨死体の記憶の先にあるものは、人智を超える脅威の世界…
隠れたSF意欲作
完成形も良くないが、意欲とテーマに惹かれる一本
監督のダグラス・トランブルは
「2001年」や「ブレードランナー」などに関わった名特撮アーティスト
前作「サイレント・ランニング」にて監督デビューも果たした
いずれもSF設定や特殊撮影が話の主軸になっており、その背景を生かした真面目な作風が特徴
本作では巨大な旋回スクリーンを使用する企画だったそうだが頓挫
苦肉の策で、通常のシーンのスクリーンサイズを削ることで、特殊撮影シーンと対比させた
一足早くVRや脳派スキャンなどが取り入れてられている
またメカの小型化・軽量化によって技術革新を現すあたりも秀逸
明確な悪役も弱い、ラブロマンスも薄い
けれど脱線することなく、一つのテーマに対して様々なバリエーションで挑んでいく
映画はかなり堅物な印象だが、真摯に科学と倫理を突き詰めていくストーリーが良い