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用心棒のshinoのレビュー・感想・評価

用心棒(1961年製作の映画)
4.3
やっぱり黒澤映画は名監督だけあって面白い…!
話の起承転結はしっかりしているし、歴史物であっても難しい関係性や専門用語は無く、知識がなくても観られる。エンタメ性に飛んだ作品だから、軽い気持ちで観れる。
ヤクザの抗争に巻き込まれる宿場町と三十郎という簡単なあらすじなのに、三十郎の飄々とした態度であっちに付いたりこっちに付いたり、果ては裏切って人を助けたりと、見所がたくさんあるので飽きないし、ダレることはなかった。
半世紀以上前の作品を今でも楽しめるのは本当に素晴らしいことだと思う。

なにより主人公の三十郎演じる三船敏郎がシブくて男前でかっこいい!!
椿三十郎のときも思ったけど、荒々しく巨木のような風体、どっしりとした立ち姿の頼もしさ。それに加えて人情味あふれるツンデレ(って言うとちょっと違うかもだけど。。。)さは必見。
人を切っても血は出無いし、派手な効果音も無い。それなのに迫力と勢いがすごいのは、三船敏郎の存在感ゆえのことだと思う。
あとはやっぱり、仲代達矢の存在感も外せないよなあ。黒い着物を来て刀を使う三船敏郎とは真逆で、白い着物をきて銃を扱う仲代達矢。その対比が白黒の画面に映えてかっこいいのなんの。

ただまあ前述した通り半世紀以上前の作品なので、少ししゃべり言葉が分かりづらいところがあったので、午前10時の〜のリマスター版でもう一度観たいところ!!!今年のラインナップに入ってるといいな…!!!!
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