ねまる

スルースのねまるのレビュー・感想・評価

スルース(2007年製作の映画)
3.7
マイケル・ケイン
×
ジュード・ロウ
×
ケネス・ブラナー

これだけで観る価値がありそうな作品。

人気推理小説作家のマイケル・ケインに妻と離婚するよう依頼する売れない俳優ジュード・ロウ。

二人の間に繰り広げられる頭脳ゲームと会話劇が見どころ。

マイケル・ケインは私の中で、バットマンのアルフレッドのイメージが強いから
こんなに色んな感情露わにするんだと驚いた。

この作品はリメイクで、
1972年にも映画化されてるんだけど、
その時マイケル・ケインが愛人の方演じてるんだよー。
夫の方はローレンス・オリヴィエ!!
こっちも観てみたい!

ジュード・ロウはもうぴったりな役。
金髪長めの髪の毛で、妖艶。
かっこいいだけじゃなくて、演技力の高さも分かるこの作品。

ネタバレ触れるから、後でコメントに書かせて。

そして、監督。ケネス・ブラナー。
出演しているものも、撮っているものも、私は彼の作品の虜なんで甘々ですが。

なんだろう、普通の撮り方はしないというか、
こんな風に撮ったら変わってて面白いとか、人とは違うことをしようとする撮り方が好き。

マイケル・ケインの妻(ジュードの愛人)がインテリアデザイナー(だったと思う)という設定もあって、
構図もセットもいいなぁと思うことばかり。

ハムレットもそうだけど、
鏡を使って反射させて撮っていたり、
建物に入る場面を真上から撮っていたり、
もともと舞台の作品だから、映画でしか出来ない演出をしようという遊び心が詰まってる。

長回しの撮影も今作でもあって、
それがより二人の演技を引き立てていたのともいえるのかも。

引きで、長回しの会話のシーンが続いた後に、
アップで短いカットのシーンのつなぎでテンポを上げて、
ワンシチュエーションの退屈さをなくそうとしているのも良かったな。

二人の男の演技力合戦と
家の中だけで繰り広げられる会話劇と
遊び心ある演出を是非♪♪
ねまる

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