このレビューはネタバレを含みます
終わり方でも分かるように、自由を描いているようで、実際は社会の中の不自由をメインに描いている。
自由を象徴する若者を差別し排除する層は、下層労働者ばかりで
OPで登場し主役二人からヤクを購入したロールスロイスに乗った金持ちは別に差別してない。
労働者は社会の構成員であり、金持ちやヒッピーはその外の存在。
ではその社会の価値はどうなのか?という映画。
社会から外れた者にたいする、社会の構成員たちの攻撃性、残忍さ、残虐さは、SNSを見ればわかる通り。
あと、主役の二人が何を言われても抵抗せず、
普通の映画なら喧嘩になりアクションシーンになりそうなとこを
無言ですごすごと店を去る。
非暴力で非抵抗なのだ。せいぜい中指を立てるくらい。
しかしその理想は結実することなく、暴力によって返される。
主人公たちがどこに行きつくこともできず、圧倒的理不尽な暴力によって打倒され道端で人生が終わるというラストについては、
「このアメリカは変われない」というメッセージなのだと解釈した。