年収5万

はじまりのうたの年収5万のネタバレレビュー・内容・結末

はじまりのうた(2013年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

スターとの恋愛、失恋、街で手作りされるアルバム、
そしてキャラクターたちは成長し、人間関係を修復したり、新しい人生へと一歩踏み出す。

これらは表面的なシナリオであって、
根底でしつこいほどに描写されるのが音楽業界の描写。
スターのイメージを作る戦略、曲の売り方、
売れ筋のアレンジ……

そういったものに否定的な女性主人公
この女性主人公の価値観がこの作品のムードに繋がっている。

そして会社から追い出されたクレイジーなプロデューサーのアイデアで、
スタジオなし、素晴らしい機材もなし、プロミュージシャンを雇えない、
アー写撮影に使われるのも一眼レフなどではなくポラロイド。
という状況でアルバム作りがスタートする。
ここがこの作品の一番の見せ場でありもっとも美しいシーンだと思う。
その場にいた邪魔な子供をコーラスに参加させたり、
テープで貼り付けたマイクや、ポップガードはおそらくタイツ。

こういった商業主義に対しての批判のメッセージが
『音楽』はレコード会社の専売特許じゃないということを思い出させてくれる。

オチも最高で、
メッセージを体現していると思う。
年収5万

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