めしいらず

真夜中の虹のめしいらずのレビュー・感想・評価

真夜中の虹(1988年製作の映画)
3.7
北の寒さはいかにも生き辛い。だから南を目指す。でも暗転した人生は、なかなか上向いてくれない。どこまでもついてない。そんな中にあった運命的とも言える二つの出会い。人生まだ詰んじゃいない。その後も散々な犠牲を払い手を汚しながらだけれど、それでも彼らを取り巻く空気にはかすかながら温かさが加わっていく。それは互いが互いの希望だという強い結束を分かち合ったからだ。彼らの小さな関係性だけが彼らにとっての希望なのだ。どこまでも利他的な態度の囚人仲間が堪らない気持ちにさせる。そして彼らは皆でお伽の国へと向かう船を目指す。まだ真夜中の海だけれど、彼らは遠い向こう岸に虹をかけることができるだろうか。
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