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ロッキー・ホラー・ショーの10000lyfhのレビュー・感想・評価

ロッキー・ホラー・ショー(1975年製作の映画)
3.5
カップルが迷いこんだ城内で繰り広げられる狂宴ロックミュージカル。事前の「B級」イメージに反し、しっかりと作りこまれ、特異な世界観を堪能できる映画だった。音楽は当時の普通のロックで可もなく不可もないが、ミュージカルであることが、Sci-Fi、ホラー、コメディと雑多な要素を繋ぎとめ、一貫性を持たせるバックボーンの役割を果たしているように思う。またストーリーがとりとめなく、歌部分では物語の進行が止まり間延び感もあるが、それも、ミュージカルであることで、観客が許容しやすい。特筆すべきは LGBT テーマで、悪く言えば奇を衒う要素として使われた感はあるものの、ポジティヴにパワフルに描いている。そのテーマ性も含め、映画の可能性を大きく押し広げた作品の 1つだろう。冒頭で唇の CU が本作と「禁断の惑星」との同時上映を告げるメタ性、人物に閃光を浴びせる効果的な照明(特に執事初登場時が鮮烈)、城の内装、Adobe Premiere 初心者的チープなトランジション(作風に合う)など、見所が多角的
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