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ソフィーの選択のskm818のレビュー・感想・評価

ソフィーの選択(1982年製作の映画)
3.8
体調のせいか全体的に眠かった。ソフィーが強制収容所で子どもを選べと言われて選んでしまう話ということをどこかで読んでて、そういう話かと思っていたら、ちょっと違った。もちろんその場面もあるし、そのことがソフィーに罪悪感をもたらして悲劇につながっていくんだと思うけど、話のメインは戦後のブルックリンで、主人公は南部から出てきた作家志望の青年なのな。ソフィーの経験は過酷だが、収容所から生き延びた人には誰しも言いたくないようなつらい記憶はあるだろうとも言える。そしてそんな彼女がアメリカでくっついている男がなあ。彼女は自分を罰するためにこういうだめんずとくっついてるんだろうな。いやいいやつなんだよ。でも彼も病気を抱えて思う通りにならない人生で嘘をついてて妄想に支配されてんだよ。そんでソフィーに暴力を振るうんだよ。しかもどんどん絶望の度合いが深くなっていってる気がする。そんな2人が結局は…って話。エミリ・ディキンスンやトマス・ウルフの本が出てくる。救いようがない話だが、ブルックリン橋でのラストシーンが詩的で美しかった。
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