でしょうかな

激突!のでしょうかなのレビュー・感想・評価

激突!(1971年製作の映画)
4.4
デイビッド・マンは、どこにでもいる妻子持ちの中年サラリーマン。妻との約束を守るため、荒野を通るフリーウェイを急いで走っていると、巨大なトラックが前に。煙を避けようと追い越すが、トラックは再び追い越すと速度を下げ前方にくっついてくる。苛立つマンだが、ここからトラックとの命懸けの戦いが始まる。

物凄くシンプルなプロットだが、滅茶苦茶面白い。
異常な悪意に焦燥し磨耗していく主人公と愛車、運転手の顔も声も見せずあの手この手で主人公を追い詰めるサイコトラック、どちらもまさしく名役者。特にトラック、見た目がヤバ過ぎる。絶対30人ぐらい食い殺してる。
ラストも見事。少しだけカタルシスがあるが、それもすぐに打ち消される、苦い終わり方。遊びが終わった後は何も残らない。

わずかな追い越しで命を狙われる主人公が最後の最後まで不運すぎるが、最近現実で起きた事件のせいで、嫌なリアリティーがあるのがまた嫌だ。
でしょうかな

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