でしょうかな

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎のでしょうかなのレビュー・感想・評価

⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)
3.2
まだ戦争の記憶が残る時代、東京の血液銀行に勤める水木は、社長の婿入り先であり、日本の政財界を裏で操る龍賀一族の当主が死亡したことを聞き、弔いの名目で彼らが暮らす哭倉村に赴く。しかしその後、跡継ぎに指名された長男が惨殺され、同時に村に妻を探しに来たという謎の来訪者が現れる。

村の因習!おぞましい連続殺人!みたいなのかと思って鑑賞したが、どうも評判ほどには面白く思えなかった。
水木と鬼太郎父(ゲゲ郎)のコンビが人気らしいが、どちらもそこまで魅力的なキャラには見えなかった。まあ悪いキャラではないが個別でもコンビとしてもテンプレ感ある。個人的には水木と紗代、鬼太郎父母のロマンスをもう少し掘り下げてほしかった。
話もどこかで見たような代物だし、あっさりしすぎている。『総員玉砕せよ!』辺りを参考にしたのであろう、水木の戦時中の記憶も、元の漫画のそれに比べると薄味に感じられる。黒幕のおぞましさ、閉じられた村の陰惨さも、画風もあってかどうにも薄い。尺が足りない。
妖怪のバトルには結構力が入っているが、そこは別に期待していた要素じゃないし(確かにゲゲゲの鬼太郎はそういう作品だけどこれは親世代の話だし)、恐ろしさもあまり無かった。一部はグロかったけど物理的に無茶苦茶やって殺してるだけだし。
ラストの現代パートはちょっと良かったけどね。
でしょうかな

でしょうかな