でしょうかな

キル・チームのでしょうかなのレビュー・感想・評価

キル・チーム(2019年製作の映画)
3.2
2009年、アフガニスタンで活動を行う米軍兵士たちは、相次ぐ爆弾攻撃に悩まされていた。新兵であるブリッグマンが属する小隊は、爆死した軍曹の後任であるディークス二等軍曹に率いられるが、彼の逸脱行為と脅迫にブリッグマンは悩まされる。

2010年にアフガニスタンのマイワンド郡で発生した、「キルチーム」を自称する米軍兵士らによる民間人連続殺人事件を、関係者の名前を変更したうえで映画化したもの。監督は本作の6年前に事件を扱った同名ドキュメンタリーを公開したという。
スキャンダラスな実際の事件と比べて正直かなり地味。ショッキングな場面はいくつかあるものの、基本的には主人公の葛藤を軸に据えている。それ自体は真摯だとは思うが、その描き方はどこかぼんやりとしたもので、戦場での非倫理的行為に対する内心の苦悩を突き詰めていないように感じられ、途中から物語自体の陰鬱さとは別の鬱憤が溜まった。あくまで小隊の空気を描くに留まり、事件の詳細はだいぶぼかされているのが残念。
でしょうかな

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