群青

ワイルド・スピード MAXの群青のレビュー・感想・評価

ワイルド・スピード MAX(2009年製作の映画)
3.3
最新作ジェットブレイクのための何度目かの再復習。


前作3まで興行収入は降下し続けていたが、今作の4でV字回復して今年のジェットブレイクまでスピンオフを加えて10作目で続くことになったきっかけの作品だ。

その背景は色々あるだろうが一番はやはり主要登場人物であるドム、ブライアン、レティ、ミアが復活したこと。
1から8年経ってみなさんすっかり大人になっております。かっこいい!
ここからファミリーとしての絆がシリーズの重要なテーマとなっていきます。

中でもレティを巡って争うブライアンとドムのシーンが切ない。ファミリーを大事にしているからこそ許せなかったドムと贖罪のために任務に没頭していたブライアン。誰も責めることができないというのが切なくてたまらない。


今作は原点回帰として1と同じような潜入ものに、2と同じバディものが合わさっている。
バディはもちろんドムとブライアン。2と似たような完全に仲直りしていない2人がなんだかんだ息合ってんじゃん!と楽しめるのが良い。

そしてレティを殺した奴を殺すという復讐劇でもあるところも良い。
ファミリーという仁義を壊したやつは何人たりとも許してはいけないのだ…
復讐劇というシリアスはあるものの、バディとしての息の合いっぷりが清涼剤となっているからであろう。そんなに気にならない。


スタッフはここでレティを死なせたのを後悔したのか、6で生きてました!という方向展開を行う笑
シリーズの悪癖である後付けがついて回るようになったのは今作が最初。
しかし少なくともこの判断については間違っていなかったと思う。
理由はレティが本格復活する6 ユーロミッションにて書く。

何はともあれカーアクションはまだまだ普通。すごいけど普通笑


特筆すべきは今やワンダーウーマンでスーパースターになっているガル・ガドットのデビュー作であること。
後年の作品のせいで今作ではただの組織の一員のはずなのに実は滅茶苦茶強くて何百年も生きているんじゃないかと錯覚してしまう笑
デビュー作なのでかなり初々しい。が、ほとばしるワンダーウーマンっぽさは健在です。


どうでも良い、全然いやどうでも良くないがこのガル・ガドットの吹替がモデルの藤井リナがしている。
タレントの吹替の悪例の一つで、演技経験もないモデルが吹替をするとこんな酷いことになる、というのが良く分かる。個人的にタレント吹替は一概に否定しないが今作のそれはやばい。
完結したら是非とも後続の作品で吹替した東條加那子さんにして再録してほしい。
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