KANA

カジノのKANAのレビュー・感想・評価

カジノ(1995年製作の映画)
3.8

一度観てるけどすっかり記憶がw
Netflixに来てくれたので久しぶりに。

安定のスコセッシ×デ・ニーロ×ジョー・ペシによるマフィアもの。
面白くないわけがない!

1970年代、まだマフィアの金と欲望と暴力が支配していたラスベガスが舞台。

徹底的にデータを集めて分析することでギャンブルに勝ち続けていたサム(デニーロ)は、その腕を見込まれてシカゴのマフィアボスからラスベガスのカジノ経営を任され大成功。
ボスへの上納金も増えていき、一目惚れした美しい女性ハスラー(シャロン・ストーン)と結婚もしてまさに順風満帆。
しかし!長年の友ニッキー(ジョー・ペシ)がサムの用心棒としてラスベガスに乗り込んできてから徐々に事態が狂い始める…

成り上がりつつも常に冷静沈着で慎重なサムを演じるデ・ニーロ、哀愁漂う見事な演技。
一流カジノに見合うリュクスなスーツ姿もバッチリ似合ってて素敵。
そのサムとは対照的なニッキーは一度キレたら止められない直情型で凶暴。 
序盤の"ペン"の一幕で圧倒される。『グッドフェローズ』のトミーだ…
やっぱりジョー・ペシはこうでなきゃ!
頭を挟み、潰しにかかる拷問のシーンなんか強烈ですごくいい!
二人の口論が何回かあるけど、その早口の応酬がもう可笑しくてたまらない。
サムの妻ジンジャーはまさにgold diggerの典型例、しかもヒステリックだしジャンキーのアル中…観ててイラッとする。
娘をベッドに縛り付けるくだりには呆れかえってしまう。
でもサムの人生を狂わせる大きな因子をけばけばしく演じたシャロン・ストーン、逆に言えば素晴らしい演技だった。

カジノのスタイリッシュなムード、日々行われるイカサマの巧妙な手口、組織とのブラックな繋がり…今はファミリー向けアミューズメントシティと化したラスベガスの当時のダークな雰囲気も満喫できた。
あれがああなってこれがこうなって…スコセッシ作品としては既視感ありありだし情報量多いけど、デニーロとペシによる交互のナレーションもテンポよく、3時間があっという間。
サムは女性選びで失敗したけど、終始正義を貫いてたと思う!
冒頭のキャデラック爆破からのラストの結び、ニクいなぁ。
KANA

KANA