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ロビンソンの庭のmingoのレビュー・感想・評価

ロビンソンの庭(1987年製作の映画)
4.2
数多くの映画監督のオールタイムベストに連ねる本作だが、邦画史上1番いかれた発色の蛍光グリーンを放つド傑作。80年代サブカルチャーの良き時代感覚と、都市と自然の境目に鬱憤が溜まった若者が何か己の輪郭を帯びようとするヒリヒリとした空気感が堪らない。この感覚は2000年代に入って絶滅した。全編にわたって熱気と映像とが呼応するかのように鑑賞者の脳をビンビン刺激する。いやギンギンかっ!太田久美子と町田町蔵はもちろん素晴らしいのだが、スタッフが鬼豪華。プロデューサーにアップリンク社長浅井隆、「闇のカーニバル」に引き続き演出補に諏訪敦彦、キャメラは初期ジャームッシャストレンジャー〜やコーヒー&シガレッツのトムディチロ、美術は爆裂都市からシンゴジ寄生獣まで時代を超えて担当した林田裕至、音楽はじゃがたら、こんのボーダーレスな才能を詰め込んだ傑作は80年代1と言っても良いくらいのドラッグムービー。リマスターされたから映像綺麗すぎてとべる。相席食堂の長州力の言葉を借りるなら「食ってみな、飛ぶぞ」である。
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