広島カップ

ショーシャンクの空にの広島カップのレビュー・感想・評価

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
4.5
絶望的な状況にあっても希望を持つことの大切さを思う作品でした。

無実の罪でショーシャンク刑務所に投獄された主人公アンディ(ティム・ロビンス)はいつの日か刑務所の外に出るという希望を胸にムショ暮しを送っています。
刑務所の先輩囚人(モーガン・フリーマン)と共に斜め上を見上げるショットが多いのが印象的です。
下を向いてはいけないよと無言のうちにこちらに伝えて来ている気がします。

アンディは物静かで内に秘めるタイプで、野球選手でいえば野茂英雄に似ているところが私の好みです。
銀行マンらしく着々と理詰めに物事を運びますが内に秘めたる思いの強さを感じます。
音楽や読書に親しみ時折見せる笑顔が魅力的な人物です。
最後はノーヒットノーランを達成させた感じでしょうか。

フランク・ダラボンはスティーブン・キングととても親和性が良く本作以外でも『グリーン・マイル』(1999)『ミスト』(2007)と生と死を感じさせるドラマで手腕を発揮させています。
また「ああ、もうこんなに経っちゃったんだ」と長期に渡る時間経過を表現することが上手く、年末に静かに観るのに適した監督です。

今回区切りの一本に本作を選んだ訳には作品のテーマと主人公の個性に強く惹かれたこともありますが実はもう一つ理由があります。

囚人達が屋上のタールを塗る仕事をしてその後に全員で屋上でビールを飲むシーンがあります。
これが美味そうです。
辛い労働の後に屋上で一杯ヤルなんて最高ではないですか。
ビール大好きの私が色々な映画を観ながら実は密かに探しているシーンというのがあってそれがビールを美味そうに飲むシーン。
これが意外に少い。

何かしらの仕事を終えた後、屋外で喉を鳴らしてゴクゴク飲む。
これが私的ビールのベストの飲み方。

私の知らない良いビールシーンを知ってるよっ!この映画のこのシーンのビールは美味そうだょ!という作品を知っている方がいらっしゃいましたら是非教えて下さいませ。笑

※800回記念
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