鍋レモン

007/消されたライセンスの鍋レモンのレビュー・感想・評価

007/消されたライセンス(1989年製作の映画)
3.2
⚪概要とあらすじ
4代目ジェームズ・ボンド、ダルトンの2作目にして最終作であるシリーズ第16作。

ボンドとフェリックス(ヘディソン)が逮捕した麻薬王サンチェス(ダヴィ)は部下の手で脱走、フェリックスに瀕死の重傷を負わせ、彼の新妻を殺した。友人の仇を討つためボンドは単身サンチェスへ近づいていく...。

⚪キャッチコピーとセリフ
“たとえライセンスを失おうとも...”
“共に命を賭けて闘った友のために”

「こいつを食った奴とは ウマが合わなかった」

⚪感想
友人に重症を負わせ、友人の新しい妻を殺した犯人に復讐を誓い、辞意を示し殺しのライセンス剥奪されたジェームズ・ボンド。
感情をあらわにするジェームズ・ボンドは珍しいような。

ジェームズ・ボンドとして1作だけのジョージ・レーゼンビーに続き、2作だけのティモシー・ダルトン。
作品数もあるけれどショーン・コネリーやロジャー・ムーア、ピアース・ブロスナン、ダニエル・クレイグの方がやっぱり知っている人が多い。私もそうだった。

ティモシー・ダルトンは本当に顔が良くハンサム。でもジェームズ・ボンドの相棒に居そうな顔で映画内で活躍していてもジェームズ・ボンドだと受け入れづらかった。
前作よりは慣れたけど、ショーン・コネリーやロジャー・ムーアにあったポンコツ感と大人の魅力・色気が感じられない。
内容やボンドガールとの関係性が変化してきているからかもしれない。

今作の見所はサンチェスの用心棒でダリオ役のベニチオ・デル・トロ。
もう色気のダダ漏れで美の暴力。
過去の作品の中で一番かっこいい敵。ボスじゃないけども。

Qの登場シーンが可愛い。
ジェームズ・ボンドとQの友情。
歯磨き粉に似せたプラスチック爆弾や指紋を事前に登録し登録した人しか使用できないカメラ型の銃、目覚まし型時限爆弾とQのつくるスパイアイテム一周まわってかっこいい。

ボンドガールのパムとルペ。
似た名前でどっちがどっちか分からなくなる。
好きがジェームズ・ボンドよりパムの方が強くて、ちょっと嫉妬しているところがきゅん。そんなこともあってルペよりもパムの方が好きだった。
シャーリーズ・セロンに似ていた。

安定のサメの餌シーンと海の中での戦いのシーンがある。
忍者の登場は『007は2度死ぬ』ぶりな気がする。しかし、日本ではなく香港の麻薬捜査官...。

007シリーズを通してアクションがどんどん進化している。
船や海、車、タンクローリー、飛行機とそれぞれのアクションにかなりジェームズ・ボンドが体を張っている。顔が映っているシーンが多いからスタントだけではなさそう。
火薬の量が異常に増え、死ぬじゃんと思うほどの爆発をする。

亡くなった奥さんをジェームズ・ボンドが見つけた後、違う角度で奥さんが映った時瞬きしているななんて思ったり。

007シリーズを観れば観るほど、ロケット鉛筆方式で以前観たものが頭から消えていく。
『007/ゴールドフィンガー』や『007/ムーンレイカー』が恋しい。
シリアスよりもコメディ強めが好きかも。



⚪以下ネタバレ



かつてこんなに血みどろで汚れたジェームズ・ボンドはいたのかっていうくらいボロボロ。スーツでスマートなのがお決まりなのかと。
そして追い打ちの爆発。
最後は『激突!』でも見てるような感覚で「え?007だったの?」と思う。

ラストのプールでほっこりとちょっとのきゅん。

伏線に含めるか分からないけど最後もらったライターでケリをつける展開が好き。しかもくれたのがライター夫妻なのが良き。

⚪鑑賞
午後のロードショーで鑑賞。
鍋レモン

鍋レモン