コーカサス

ソーシャル・ネットワークのコーカサスのレビュー・感想・評価

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)
3.3
「劣等感を言い訳にして人生から逃げ出す弱虫は多い。しかし、劣等感をバネに偉業を成し遂げた者も数知れない」

心理学者アルフレッド・アドラーの名言通り、コンプレックスをバネに成功を収めた者や後世まで残る芸術作を生み出したアーティストやクリエイターは多い。

本作は世界最大のSNS「Facebook」の創設者マーク・ザッカーバーグがいかにしてFacebookを立ち上げ、富と名声を手に入れたか、そして成功に至るまでの人間関係、金、裏切りといった複雑でかつ険悪な裏側を描いた伝記映画である。

SNSとはソーシャルネットワーキングサービス (Social Networking Service)の略であることを最近知った私のような凡人が、天才を理解することなど到底有り得ない訳で、終わってみれば登場する人物の誰ひとりにも感情移入することが出来ず、単に “成功の舞台裏を知った”印象だけが残る作品だった。

これは私が無知だからなのか、物語の重大さを理解出来ない残念な人間なのか。

ただ、アドラーはこうも云っている。

「自分だけでなく仲間の利益を大切にすること。受け取るよりも多く相手に与えること。それが幸福になる唯一の道である」…と。

31 2021