いつもだいたいクソみたいな邦題許せない委員会なんですけど、本作の邦題ってほんと素晴らしいですよね。
原題→Sister Act
邦題→天使にラブソングを…
修道女の演目、という原題からこんな素敵でお洒落な、作品の主題の想いを込めた素晴らしい邦題…
当時の配給会社の担当者さんにお礼を言いたいくらいです。
(Actには新約聖書において、弟子達が教会の伝道を描いた使徒言行録という意味合いがあるそうですね)
キリスト教の黙示録における天使の役割とは、ラッパを鳴らして厄災の訪れを告げたりすることのようで。
そんな天使に向けてシスター達がただ歌を歌うのではなく、ラブソングを歌うという想いを乗せて…
本来イエス・キリストの思想である愛による救済。しかしスラム街に、人々の悪意にもはや憂うことしかできず、愛を見失ってしまった修道院。
それでも他人を愛すること。
それでも他人を信じること。
その大切さを市井の人間であるウーピー・ゴールドバーグ演じるデロリスから、歌を通じて改めて教えてもらったシスター達。デロリスは伝道者であり、イエス・キリストのメタファーなのでしょう。
愛の歌を歌うことにより、街の人々と触れ合い、理解し合い、みんなの努力で修道院の本来のあるべき姿に戻すことができた。
だからこその「天使にラブソングを…」なんですよね。
もう100点満点の邦題です。
ほんと素敵なタイトルです。
基本的にクソみたいな改悪の邦題ばかりなのですが、ちゃんと担当者さんが仕事をしてる素晴らしいものがたくさんあると思います。
そのほか邦題が好きな映画たち
原題→Bonnie and Clyde
邦題→俺たちに明日はない
原題→The Thing
邦題→遊星からの物体X
原題→Almost Famous
邦題→あの頃ペニーレインと
原題→Girl, Interrupted
邦題→17歳のカルテ
原題→Up
邦題→カールじいさんの空飛ぶ家
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