がんがん

SHE SAID/シー・セッド その名を暴けのがんがんのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

公開翌日に観ましたが、どうにもこうにも言語化できなくて…

よかった点を箇条書きにしかできませんでした。



被害者の方々へ、最大限の配慮を。ワインスタインの顔は映さず背格好と音声のみ、暴行もできるだけフラッシュバックが起きないよう事象を選択して、という制作側から被害者への寄り添う想いが見えました。実際は文字にするのも気が滅入るほどのもっと酷い暴行があったはずで。あれがギリギリの表現できる内容だったのではないでしょうか。


ワインスタインへの復讐劇だけではなく、そのプロットの本質はハリウッドにおけるシステム自体が問題であるということの提起。示談は決して勝利ではなく、圧倒的弱者からの訴訟はリスクとデメリットが多すぎるため泣き寝入りせざるを得ないという状況。システム自体を変えなければまた第二、第三のワインスタインが出るという構造。


記者たちの生活も描く。日常の、誰にでも起こりうる生活を。特別なことも、そうでないことも、誰もがなりうることを。この2人の記者も特別な人間では決してなく、普通に生きて普通に仕事をしている人ということ。


入稿作業は推敲を重ねる。みんなでもう一度読み直そう、という慎重さと丁寧さと配慮。扱う記事の重み、協力してくれた彼女たちの人生、さまざまな影響を考え最大限に考え抜いた上で入稿ボタンを押す。


あのタイトルロールの演出。She said(彼女が告発してくれた)からMe Too(私も)となりそしてThey saying(彼女たちは戦い続けている)へと変わる。HERSELFの意味と強さと覚悟。




キャリー・マリガンの最後の表情でオスカー確実と思いましたが、何故かひとつもノミネート無し…ハリウッドの闇はまだ残っているということなのでしょうか…




先日、園子温氏からの性被害を受けた女優さんが亡くなられてしまって…どうして被害を受けた側が悩み、苦しみ、自死を選ばなければいけないのか…どうして夢あふれる才能のある方がそんな目にあわなければならないのか…
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