群青

夜逃げ屋本舗の群青のレビュー・感想・評価

夜逃げ屋本舗(1992年製作の映画)
2.9
何処かで聞いた夜逃げという言葉。それを初めて聞いた時はなんだかわからないがゾワゾワッとした気分になった。
夜?逃げる?え?え?なになに?なにすんの?という好奇心となんだかいけない事のようなそんな怖い気持ちが混在し、すごく興味を持って観た記憶が。


ストーリーは夜逃げ屋を営むチームとマイナスになってもいいから債務者から借りた金を返してもらおうと動く金融会社の女との戦いだ。
まるで新しい家を買う時にどんなカーテンにする?みたいな軽さで夜逃げのプランを提案する主人公たち。

そんなユーモアを持ちつつ夜逃げとは?借りたものを返す事とは?という二つの相反する価値観のぶつかり合いがあってとても面白い。

中でもライバル役の大竹しのぶさんの演技はほぼ初見だがなるほど。上手い。彼女が何故返済に執着するのか。彼女の背負ってきた感がすごい。
彼女の描く返済の信条は、うーん、なんとも言えないなぁ。かたや主人公も夜逃げ屋を営む事に理由があり、それが信条になっている。二つの価値観は常に平行線でどちらのほうが良いか、とは描かれない。どっちも正しい気がするしなぁ。

とにかく、エンタメとしてはなかなか面白い。痛快!といった方がいいか。作品としては古く、自分が小さい頃の大人たちの服装や髪型なので懐かしく観れたしとても良かったよ!
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