あなぐらむ

アクシデントのあなぐらむのレビュー・感想・評価

アクシデント(2009年製作の映画)
4.2
トー組(銀河映像)製作によるソイ・チェン作品。

眼鏡をかけたルイス・クー映画というのはハズれないというジンクスがある。
元々古惑仔だったくせに、すっかり落ち着いて元ヤン役者の風合い。
今じゃ小市民的に見えるんだよね。

お話自体は必殺仕事人なんだけど、殺し屋グループそれぞれがどこか隠し持ってる「孤独」が、静かな映画の空気の中に沁みだしてくる感じが、とても印象的だった。
何度も繰り返される「中止」までの件り。中盤の雨、そしてクライマックスの炎の対比。
劇伴もよかった。
夜の気配は非常にトーさん的(つか銀河映像的)だった。
ミシェル・イェはこの後しばらくトーさんとこで脇を固める。
尺的にもあれぐらいタイトなのが好みだ(90分以内)。

見た後から、町を歩くのが怖くて仕方がなくなる。
吊り看板が落ちてこないか、車がコントロールを失って突っ込んでこないか。いや、恨まれてたりはしないと思うんだが。
例の太っちょを見かけたら要注意だ。