映画大好きザウルスくん

ブレイド2の映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

ブレイド2(2002年製作の映画)
4.2
☆再鑑賞☆
増殖を続ける新型ヴァンパイアを駆逐するために、敵対していた旧型ヴァンパイア達と手を組むブレイドだったが…。他校のヴァンパイアを倒すために自校のヴァンパイアが休戦して共闘する、言わばヴァンパイア版『クローズ』な作品でした🔥

ヤンキーとカンフーとバイオハザードを混ぜたらかなり高い確率でトンデモC級映画になり兼ねないと思うのですが、本作はそれらの要素を混ぜてちゃんとした傑作B級映画に仕上げていたのが素晴らしかったですね!仕方がなく手を組むことになるブレイドとヴァンパイアチームの一触即発な関係性が面白く、そんな状況下でも常にブレイドが頭2つくらい抜けて強いのがとても頼もしかったです!そして当然の如く裏切りや仲間割れ展開が待ち受けている訳ですが、いざ休戦協定がなくなったら途端に本作における中ボス格のヴァンパイアを瞬殺するブレイドの無双っぷりが堪らなく気持ち良かったです🥳

そしてアクションシーンでは前作と違ってカンフー要素だけでなくバイオハザード要素が色濃いことも特徴的でした!まず前作で好評だったカンフー要素により磨きを掛けるためにアクション監督としてドニー・イェンを起用した製作陣の判断はとても正しかったし(大人数戦よりもむしろ少人数戦やタイマン戦で効果が出ていて、ブレイドのソードアクションに対して棒術で対抗する敵の様子が描かれていたのも印象的でした🙌)、バイオハザード要素としては味方も敵もヴァンパイアなので画面がヴァンパイアで埋め尽くされるという絵面がまず笑えたし(と言うか本作は1作目にあった人間社会がかなり遠い存在となっていて、この世にはヴァンパイアしかいないんじゃないかと思えるレベル)、それでいてどんなにグロく悲惨な描写があったとしても所詮はヴァンパイア同士の対決なので一切心が傷つかないという風通しの良さもありました!また、旧型ヴァンパイアは一方的にボコせても流石に新型ヴァンパイアには苦戦を強いられている辺りも、観客がブレイドを応援する気になれる丁度いい強さ設定だったと思います💪

他にも爆発せずに発光するタイプの爆弾が使用されるというアイデア側面のヴァンパイア描写があったり、相変わらずハチャメチャにグロい死に方をするバカ側面のヴァンパイア描写があったり、混血種のブレイドが結局のところ人間ともヴァンパイアとも恋愛関係になれないという哀愁側面のヴァンパイア描写があったりして、ヴァンパイア映画としての満足度もかなり高いものになっていたと思いました(ホラー映画好きの方の感想も気になります)!ヴァンパイアってみんな何だかんだで不幸な人生送ってるんですね…🥲

ついでにキャスト面で面白かったのは「C級ステイサム」の異名を誇るルーク・ゴスがラスボスとして登場しているのに対して、ドニー・イェンはザコ役、ノーマン・リーダスはセコいチンピラ役という今では考えられないバランスの配役がされているところです。まあ個人的にはルーク・ゴスのキャリアハイが見れて大変興味深かったですけどね…(スキンヘッドだから新型ヴァンパイアのメイクがし易かっただけだと思われる)笑

前作は一般人を救ったり、車で移動したり、新兵器を使ってラスボスを倒したりと、何かとバットマン的なヒーロー要素を感じたのですが、ヴァンパイアヤンキー集団の大乱戦と化した本作からは全くそのようなヒーロー要素は感じなかったので、アメコミヒーロー作品として考えると1作目の方が出来が良かったと言えるのかもしれません。しかし!スナイプス作品として本作を観た僕からすると、これほどまでに最強格闘番長として暴れるスナイプスを見れたことをただただ幸せに感じていて、ここ最近観た映画の中で1番興奮しました🤩

いつまでも心は中二でいたいもんですな!
オススメです✨