U-NEXTにて。再見。
いやぁ、本当に久しぶりに観たけど、この作品でのロバート・デ・ニーロの演技はどの作品でも素晴らしいけど、『ゴッドファーザー PartⅡ』、『レイジング・ブル』そして この『キング・オブ・コメディ』での演技はやっぱり最高だな。本当に素晴らしい。
ポール・D・ジマーマンが書いた脚本を気に入り、デ・ニーロ自身がマーティン・スコセッシ監督に売り込み映画化された作品というだけあって、デ・ニーロの演技が際だっている。デ・ニーロは例のごとく、この作品の役作りの為に数ヶ月間にもわたり様々なコメディアンたちの舞台を見て研究に励んだらしいが、この頃のデ・ニーロの役者魂は本当にハンパない。
妄想と現実の狭間を彷徨う主人公の姿は同じくスコセッシと組んだデ・ニーロの出世作『タクシードライバー』の主人公トラヴィスを彷彿させるが、“ストーカー度(?)”や妄想度はこの作品の主人公パプキンの上で本当に怖い…(苦笑) 『ケープ・フィアー』や『ザ・ファン』でデ・ニーロが演じた執念深いサイコパスも怖かったけど…(苦笑)
初めてこの作品を観た時には当然 ストーカーという言葉もなく、ストーカー行為自体が社会問題としてあまり認識されていなかったのでさほど恐怖感を感じることはなかったけど、ストーカー犯罪が多発している今日、改めてこの作品を観ると怖さが異なる。アニメやネットなどの仮想空間が氾濫する今の社会の中では、パプキンのように現実と妄想の境目が曖昧になり“歪んだ愛”を抱く人たちが増えてきてるんだろうなぁ…
