のら

プランゼットののらのレビュー・感想・評価

プランゼット(2010年製作の映画)
1.5
ネガドンの続編で昭和空想科学テイストを引き継いでいるが、今作は宇宙戦艦ヤマトぽいSF作品になっている。

話としては謎の宇宙生命体FOSの襲撃によって壊滅的な被害を受けた世界で、FOSと戦う3人のロボット兵器パイロットの話で、登場人物達の戦う理由がドラマになっているが、戦う動機付けが説明ゼリフばかりでちゃんと描かれていないし、オチも気持ちの持ちようみたいな話なので救いようが無い。

それと前作に比べてCGのクオリティーは格段に上がっている反面、主人公たち動きがモーションキャプチャー過ぎて不自然で不気味な谷に陥っている。そのため兄と妹が感情的なすれ違いをするシーンも、登場人物たちの感情の起伏よりも、動きの不自然さが目立ってしまう。

また前作同様、話に関係の無い人間が出てこないので、主人公たちが置かれている状況に対するドラマが弱くなってしまっている。前作ネガドンは昭和特撮映画特撮という個性の強い映画だったが、今作は平凡なロボットSFの域を出ていない。ビジュアル面で特徴があるわけではないし、主人公達の思いといったものが記号的に配置されているだけなので、ドラマとしても単純につまらなくなっている。
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