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椿三十郎のhanaのレビュー・感想・評価

椿三十郎(1962年製作の映画)
3.8
ひっそり”世界のミフネ祭り”第2弾。

「用心棒」観たからには、コレ観なきゃ‼︎です。
続編との事ですが、話自体は独立単体なのでこっちだけでも全然楽しめます。
ミフネが扮するのは、”桑畑三十郎”あらため”椿三十郎”。今回は名乗るとき近くにあったのが”椿”だったんですね。

話はシンプルで、さらっと見やすい仕様。
御偉方の汚職を暴こうと奮起する若侍9人。その手助けをすることになった三十郎。相変わらずあの手この手で身内も敵も引っ掻き回します。さらわれた城代家老を無事に助け出せるかーーー。

概ね前作を踏襲するような構成に、プラス今作は殺陣の派手さが際立った印象。
ボンクラ若侍9人の中に、加山雄三と田中邦衛が居ます。まぁ若っかい‼︎笑

ミフネは今回も底なしの渋さです。ホント素敵。序盤から大人数相手に大立ち回りをやってのけ、ばっさばっさと敵をなぎ倒していく安定の無双ぶり。「用心棒」より殺陣の見せ場に尺をとってある分、ミフネのキレッキレの刀さばきを十二分に堪能できます。

相変わらず魅力的な登場人物だらけで困ってしまうんですが、
なかでも城代の奥方と娘。最高ですね。恐ろしいほどのマイペースさとお上品さで、三十郎を閉口させる奥方只者じゃない。口許のお歯黒が品が良くて好きです。
仲代達矢(室戸半兵衛)は、さすが不動のイケメン振り。三十郎との居合いの場面の、緊張感と迫力は一見の価値ありです。

全体通してみると「用心棒」の方が深みがあって私は好きかな〜◎

用心棒・椿三十郎と2作通して使われたあの曲が、なんだかクセになってきました。やっぱり「あばよ」の瞬間にはアレが鳴って欲しいですね♪
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