shino

椿三十郎のshinoのレビュー・感想・評価

椿三十郎(1962年製作の映画)
4.5
午前十時の映画祭で鑑賞。
100分以内とは思えないくらいギュッと要素が盛り込まれ、コミカルな面を見せつつ話の筋が一本通っていて、起承転結がハッキリとしている。半世紀前に作られたと思えないくらいに面白い!

白黒映画の古典は現代に見ると何となく時代を感じたりするけど、黒澤映画はそれが無いのがスゴイ。話もテンプレというよりも王道を感じるし、古いところなど何も無い。語り継がれる作品は語り継がれるだけの面白さがあるんだなあ。白黒映画で時代劇はちょっと…って人でも見て欲しいくらいには楽しい。江戸の歴史がわからなくても楽しく見れる。
三船敏郎の無骨で凛々しくて、荒々しい巨木のような風体はいつ見てもカッコいいし、ラストの仲代達矢とのシーンの緊張感は格別です。

クソ野郎だからエンドロール長いとどんなに良い映画でもなっげーーーーなって思っちゃうので(エンドロール自体は見るけど)、サクッと「終」を出して終わるのが最高ですね。こういうの今は技術が発達して関わる人が多いからできないんだろうけども。
shino

shino