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ゆきゆきて、神軍のRenのレビュー・感想・評価

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)
4.0
本日9/30でU-NEXTの配信が終了するので慌てて鑑賞した。何年経っても色褪せる訳が無い。いつ観ても鮮烈。

戦後36年、奥崎謙三が戦場で隠蔽された事件の真相を求めて当時の上官を訪ね歩く。
奥崎氏が実在の人物であることに全ての意味がある。これこそドキュメンタリーだ。
真相が次第に白日の下に晒されていく興奮もさることながら、真実を聞き出すためなら暴力も厭わない奥崎氏を見てしまう興奮が強烈にある。絶対に関わってはいけないが、画面越しに盗み見るだけなら最高に面白い人間の記録映像、これこそ人間観察バラエティだろう。

編集やカメラワークでの煽り、監督が出しゃばる幕の無さもいい。この映画がヤバいのはひとえに奥崎氏と事件の真相がヤバいからで、カメラはその様を本当にただ淡々と映すだけだ。逆説的に原一男の哲学を感じる。

人の感想だけ読んで観ないのは意味が分からないので、少しでも興味を持ったなら観てほしい。今回の感想は短めで。
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