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鉄道員(ぽっぽや)のdeenityのレビュー・感想・評価

鉄道員(ぽっぽや)(1999年製作の映画)
3.0
高倉健さんの演技をじっくり見たことはなかったですが、渋いですね。孤独な鉄道員としてはぴったりなハマり方をしていたように思います。
何より作品全体からその寂しい孤独感みたいなものが伝わってきますね。健さんを始め、音楽や雪と黒コートのコントラスト、何より汽笛の音がグッと染み渡るんだけどどこかに哀愁みたいな感覚を覚えます。妻を亡くし、娘も亡くし、周りの同僚は気にかける。そんな鉄道員のハートウォーミングな話。

作品としては狙ったかのような感動ストーリーなので心の錆びれた私には涙がこぼれるようなことはありませんでしたが、それにしても広末涼子、抜群に透明感がありますね。表情の見せ方とか演技とか、別に好きじゃないですよ。好きじゃないですけど役柄も相まって相当可愛く見えますね。ま、とりあえずこの役を演じた方はもう少しレベルの高い演技をしてほしいところでしたが。

それよりも個人的にはこういう田舎臭い寂しさ溢れる、だけれどもどこか古き良き時代みたいなものを感じさせる回想シーンの多用が好きです。まあおかげでストーリー展開としては単調でしたが心に良い感じの余韻が残りました。
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