でしょうかな

サマー・オブ・サムのでしょうかなのレビュー・感想・評価

サマー・オブ・サム(1999年製作の映画)
3.2
すぐに浮気する美容師のヴィニーは、ある晩浮気相手とカーセックスした近くで「サムの息子」による殺人が起きたことにショックを受ける。ニューヨーク市民はサムの息子を恐れていたが、ヴィニーの友人たちは、最近地元に帰ってきた彼の親友、リッチーがサムの息子ではないかと疑う。

つまんないってわけじゃあないけれど、二時間半の価値があったかっていうと、うーん…。
タイトル通り、実在した殺人鬼「サムの息子」がニューヨークを震撼させた1977年の夏が舞台だが、別に犯人探しのサスペンスではない。普通に犯人の名前や姿は中盤で明かされるし。本作で描かれるのは、主人公の周りのとりとめの無い日常、それと1977年のニューヨークの混沌とした世相であり、サムの息子は序盤と終盤を除けばいてもいなくてもいい脇役に過ぎない。その序盤と終盤にしても、物語において必須とは思えない。だって中盤というか映画の大部分はヴィニー個人のごく私的な内容であり、ここでのドラマ性にほとんど寄与していないのだから。むしろ途中の停電に伴う暴動を中心に据えた方が良かったのではないか。
所々に面白い場面はあるが、時間と内容を踏まえると、必ずしも観るべき映画とは思わない。
でしょうかな

でしょうかな