さとし

ミラクル・マイルのさとしのレビュー・感想・評価

ミラクル・マイル(1988年製作の映画)
4.2
意外と知られていない80年代映画前編

昔からパニック映画というのはありますが、この映画のようにスタイリッシュな作品はなかなかないですね。似たような映画で”デイープ・インパクト”はありますが、こっちの方が個人的には好きですね。

主人公のハリーは自分がポイ捨てしたタバコのせいでボヤを起こしそれが原因で住んでいるアパートが停電となり、寝坊し恋人のジュリーとの待ち合わせに遅れてしまいます。待ち合わせのカフェに行った頃には彼女はとっくに家に帰っており、気づいたハリーはカフェの面にある公衆電話を受け取ってしまい核戦争のことを知ります。果たしてハリーはジュリーとともにアメリカ全滅へのカウントダウンを逃れることができるのでしょうか?

主演は”トップガン”のグース”ER”のグリーン先生そして、”ゾデイアック”の第4の男を演じきったアンソニー・エドワーズ。ちょっとひ弱な感じもしますが、もう俳優さんとしては大ベテランです。ファンとまでいきませんが好きな俳優です。ジュリーを演じたメア・ウインガムはまさに80sって感じの髪型をしています。パンクロックバンドにでも所属してたのと思わず行ってしまいそうです。ジュリーは随所に渡り優しさを散りばめています。人を傷つけるのが嫌な性格なんでしょうね。あとキャストでいうなら”ターミネーター”シリーズの強運の持ち主シルバーマン役の俳優さんが出ていてなぜここにと思わず言いたくなってしまいます。

監督は本作で脚本も書いたステイーゔ・デ・ジャーネット。本作ともう1作品ありますが、もう一つの作品は全くわかりません。あといわゆる脚色をやった人はすごい人ですね。未明のロサンゼルスの一角、ミラクルマイルを捉えていますね。圧巻です。ビルの感じやヘリの墜落ジェット機の空飛ぶ感じとか当時としては斬新なアイデイアがたくさん詰まっています。

好きなシーンとしてはオープニングですね。クレジットと同時にjハリーとジュリーが出会い恋人になっていく様をモンタージュ状態で描いています。モンタージュってなに?って聞かれた時に真っ先に思いつくのは”ノッテイングヒルの恋人”ですね。あの季節の変わりようを描いたモンタージュは大好きです。

まあでもどうしてハリウッド映画ってパニック状態になった時にやたらオーバーに描くのが好きですね。本作もかなりオーバーです。しかし、技術はションぽしましたね。携帯は一部の金持ちしかなかったんですが、今ではIphoneとかがあるんですから凄いですね。どこまで進歩するんでしょうか?

機会があったらぜひごらんください。
一見の価値はあると思います。
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