ボブおじさん

王様と私のボブおじさんのレビュー・感想・評価

王様と私(1956年製作の映画)
4.0
個人的な話だが、このレビューが868本目のレビューとなる。868本と聞いてピンときた方は相当な野球ファンかある程度年配の方だろう😊

868本とは日本が世界に誇るホームラン王の王貞治さんが打った通算本塁打記録である。ちなみにメジャーリーグの記録がバリー・ボンズの762本塁打ということで、リーグこそ違うが868本は世界記録、つまり王さんは凄い人なのだ。

今だって福岡ソフトバンクホークスの取締役会長であり日本プロ野球名球会顧問なのだ軽々しく王さんなどと言ってはいけない、そうだ王様と呼ぼう。と言うわけで「王様と私」である。ハイ、こじつけです😅

私たち世代にとってユル・ブリンナーと言えば何と言っても「荒野の七人」そしてこの「王様と私」である。当時テレビの洋画劇場で何度も繰り返し放送されていた。

王子や王女の教育係として、シャム(現在のタイ)王国の宮殿にやってきたイギリス人女性アンナ。親しみやすい歌や諺を活用し、たちまち子供たちに慕われるようになる。最初のうちは意見の食い違いを見せていた王様とも次第にお互いの心を開いていき、いつしか2人の間には不思議な感情が芽生え…。

王様を演じたユル・ブリンナーの存在感は圧倒的、対するデボラ・カーも上品な美しさと芯の強さを見せつける。この二人が〝シャル・ウィ・ダンス〟を踊るシーンは映画史に残る名場面😊



〈余談ですが〉
◆シャム王の声はもちろんユル・ブリンナーだが、アン役のデボラ・カーの歌はマニー・ニクソンの吹き替え。彼女は「ウエスト・サイド物語」のナタリー・ウッドや「マイ・フェア・レディ」のオードリー・へプバーンのゴースト・シンガーも務めた影の実力派。

◆「王様と私」は、映画の前にブロードウェイのミュージカルで大ヒットした作品。この役のために頭を剃り上げたユル・ブリンナーは、それが出世の糸口となり、以後もこのヘアスタイルでスターへの階段を駆け登る。

◆彼のエキゾチックな風貌と響き渡る声は、まさにこの王様の役にピッタリで、ミュージカルは、何度も再演されるロングランとなる。1951年の初演から85年のラストステージまで何と4625公演。アンナ役は12人も代わったが王様の役は、最後までユル・ブリンナーが1人で演じ切った😊

〈おまけの余談ですが〉
◆本作とは離れるが、ユル・ブリンナーで思い出されるのが〝フジカラー400〟のテレビCM。ユル・ブリンナーが高速で手をパン!と叩き、速いシャッタースピードでも撮れる高感度フィルムの宣伝をしているのだが、映画ファンなら間違いなく「荒野の七人」の有名なあるシーンを思い出したはず😊