すずき

ゼイリブのすずきのレビュー・感想・評価

ゼイリブ(1988年製作の映画)
3.2
昼は工事現場で働き、夜はホームレスに混じって暮らしている男、ネイダ。
ある日、電波ジャックされたテレビで「我々は知らず知らずの内に支配されている、奴らは身近にいる…」という放送を目にする。
その背後には、教会をアジトに活動する怪しげな団体があった。
警察隊が踏み込んだ後の彼らのアジトから、謎のサングラスを発見したネイダ。それは、人間に偽装したエイリアンや、街中に隠された洗脳メッセージを見分けるひみつ道具だった…!

カーペンター監督入魂の一作。
サングラスをかけるとサブミリナルな洗脳メッセージが見え、街中それに溢れている、というビジュアルがSFカッコいい!

ゼイリブ星人(仮称)は、所謂上流階級層に化けて、真実を巧妙に隠し、影から人類を支配している。
上流階級なんてクソ喰らえ!で反体制な、カーペンター監督のロックスピリットが伝わってくる。「ニューヨーク1997」もそんな感じだよね。

ヒロインに強烈な一撃を食らわせられるシーン、主人公も見ているこちらも、完全に虚を突かれてビビった。手際良すぎでしょ笑

そしてよく話題になる迷シーンが、サングラスをかけるかけないで壮絶な殴り合いに発展する喧嘩シーンだ。
本筋にはあまり重要でないのに、やたらしつこい泥試合。うーん、このgdgd感!

映画としては、展開がアンバランスだったり、予算の都合上迫力に欠けたり、あまり絶賛は出来ない作品。だけども嫌いになれない、不思議な作品。
「そんなにオススメ出来ないけど、俺は好きだよ」そう言いたくなる作品ばっかりだよね、カーペンター監督作って。