映画大好きザウルスくん

デモリションマンの映画大好きザウルスくんのレビュー・感想・評価

デモリションマン(1993年製作の映画)
3.4
凄腕刑事スタローンと凶悪犯スナイプスは36年間の冷凍睡眠から目覚めた2032年に再び対決することになる…!という概要だけ聞いても全くピンと来ないB級SFアクション映画です。終始ツッコミどころの絶えないストーリーですが2大筋肉俳優が勢いだけを武器に話をこじ開けてくれたので、退屈感なくラストまで半ニヤケで楽しむことができました🥳

基本はコメディテイストな作品なので、どれだけ肩の力を抜いて観れるかが勝負となります。SF的な基礎設定は「人間の汚い部分を廃した綺麗すぎる未来社会」という少し怖いものなのですが、その実態に関しては例えば「暴言を吐く度に罰金を通知する紙が出てくる」「トイレットペーパーがなく代わりに貝殻が置かれているため尻が拭けない」「じゃあ暴言を吐きまくって紙を出してそれで尻を拭こう」といったレベルの下品なギャグとして描かれているため全く恐怖は感じない作りとなっています。もう1つ印象に残ったのは「セックスやキスは汚いので禁止、男女のイチャイチャはバーチャルでのみ許されて生殖は全て医療機関が行う」という設定で、サンドラ・ブロックを抱けると思ったスタローンがショックを受ける場面はオモロかったです。次点で「シュワルツェネッガーが大統領になった」というものも挙げておきます🤣

そして個人的に注目したいのはやはり格闘面についてです!本作は上記の軽い演出がアクション面でも適用されていて、せっかくのスタローンとのタイマン戦なのにスナイプスの格闘センスの良さがあまり光らないという非常に残念な部分もあるのですが、スタローンの80年代的な大味格闘スタイルとスナイプスの90年代的な正確格闘スタイルの違いがよく分かったという意味では非常に興味深い内容となっていました💪🔥

その他にはスタローンが「俺は過去の人間だよ」と自虐的に言う辺りが勢いの欠け始めた自身のキャリア(スナイプスがこれから活躍する次世代アクション俳優であることも含めて)に対するメタ的な発言のように感じられる点や、これまでのイメージとは異なる言わば初期4作の頃の『バットマン』(89〜)シリーズの敵キャラ並みにアメコミチックなイカれキャラに徹したスナイプスの演技など、見どころには事欠かない作品になっていたと思います🙌

とにかく全編通して悪ふざけ多し!大味なバカアクション多し!な楽しい作品となっているので軽い気持ちで鑑賞してみてください!オススメです✨