ぬーたん

マルタのやさしい刺繍のぬーたんのレビュー・感想・評価

マルタのやさしい刺繍(2006年製作の映画)
4.0
スイスの村に住む80歳の老婦人が主役。
2008年にミニシアターで公開された作品。
小粒ながらキラリと光る良作だ。
主役のマルタを演じた女優さんは当時88歳だったという。
80歳でも凄いのに8歳も上で演じた、そのエネルギッシュなこと!
11年経った今は恐らくもう存命ではなかろうが、人生のラストにマルタとマルタを演じた女優さんどちらも夢を叶えたのだ。
高齢化社会に夢と希望を与えてくれるストーリーだ。
私の母は80代、最近病気をして入院中だが、やっぱりエネルギッシュ。
子供時代とは言え戦争を知る世代は、心身ともに強い。
マルタやその友人の老婦人たちを観ながら、母に置き換えて色々と考える。
そして、いつかは来るだろう自分の老後にも置き換えて考える。
他人事ではないのだ😅
マルタは夫の死後に無気力になり、若い頃の夢だったランジェリーを縫って、店を開くことを夢見る。
その過程で、牧師をしてる息子や村の人々、親しい友人などとの確執、やがてそれが徐々に溶けていく。
とにかく夢がある。
年なんて関係ない。いつからでも夢は実現するものだ。
ジャケットを見ても分かるが、お婆様たちが明るくて可愛くて素敵だ。
ランジェリーは丁寧に縫われ、レースも刺繍も綺麗で観てるだけで楽しい気持ちに。
息子を始め、男性陣はだらしなく、お婆様たちにギャフンと言わされるのが小気味よい!
愉快・爽快・バアサンパワー全開!
86分と短くまとまっていて観やすい。
入院中の母にも勧めよう!
ぬーたん

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